命を守る克雪住宅とは?新潟県の支援制度も紹介!

現在、日本海側の地域では相当な雪が積もっているようです。

この雪の多い季節には、雪を除去したり、通勤や通学時に凍結や吹雪と戦う必要があり、非常に困難な状況に直面しています。

特に雪下ろし作業は、毎年多くのけが人や亡くなる方が発生する非常に危険な仕事です。

また、地域によっては高齢者がこの負担を引き受けなければならない状況も増えてきています。そのため、雪下ろし作業による心配事を抱える方々も増えているのではないでしょうか。

この記事では、雪下ろしのリスクと負担を軽減するための方法である、克雪住宅についてご紹介いたします。

克雪住宅ってなに?

引用元:新潟県公式サイト

「克雪住宅」とは、雪下ろしの必要がないか、安全に雪下ろしを行うことができる住宅のことです。

また、この種の住宅の整備費用については、県や市町村による支援制度が提供されていることがあります。

【克雪住宅のタイプ】

  1. 落雪型(高床落雪式):屋根に特有の構造を備え、雪を自動的に落とすことができ、敷地内で雪処理が可能なタイプです。ただし、地上階の生活に支障をきたす可能性があるため、基礎部分を高く設計する必要があります。
  2. 耐雪式:構造を強化し、大量の積雪に耐えることができる住宅です。構造計算に基づき、所定の積雪量に耐えられる強度を持つ建物となります。
  3. 融雪式:屋根の雪を溶かすための設備を備えた住宅です。融雪の方法、熱源、適用範囲など、複数の種類が存在します。

それぞれの選択肢には以下のような注意点があります:

  • 落雪式:雪が落ちるスペースを確保する必要があるため、敷地に余裕が必要です。
  • 耐雪式:強化された構造を持つため、建設費用が増加します。鉄筋コンクリート造や木造の強化などが含まれます。
  • 融雪式:融雪装置の設置費用や電力消費に関連するランニングコストがかかります。

これらの注意点やデメリットを考慮しても、危険な雪下ろし作業の負担を軽減できることは、長期的にはメリットとなるでしょう。安全で快適な住環境を実現する手段として、克雪住宅は一考の価値があります。

雪下ろし作業は危険!

雪下ろし作業について、自身が経験があるから安心していると感じる方も多いことでしょう。

しかし、毎年数多くの方が雪下ろし中の事故で亡くなっている現実があります。まずは共助の精神から出発し、地域のボランティア活動や地域社会の支え合いを通じて事故を減少させることが大切です。

ただし、世帯数の減少などの理由から、これが容易ではない地域も存在します。

また、冬の季節だけに注意を払うことは、雪対策を後回しにしがちですが、そのような姿勢は危険を招く可能性があります。そこで、来年の冬を今年よりも安全かつ快適に過ごすために、今から【克雪住宅】の検討をお考えいただきたいと思います。

新潟県の支援制度(克雪すまいづくり支援事業)

地域住民が除排雪等に係る計画を策定し市町村が認めた地区において、特別豪雪地帯を有する市町村が行う住宅の克雪化に関する事業に対し、県がその費用の一部を市町村へ補助しています。

令和5年度は、下記の「補助金のご案内」に記載の11市町で補助制度を実施しています。

対象となる工事や申請方法などの事業の詳細については、建設地の市町へ直接お問い合わせください。

画像引用元: 新潟公式サイト

注文住宅を建てる前に!新潟市ってどういうところ?

新潟市は、古くから「みなとまち」として栄えてきました。明治22年に市制が施行されて以来、近隣の市町村との合併により人口は約81万人となり、平成19年4月1日には本州日本海側で初めて政令指定都市に指定されました。

整備された高速道路網や上越新幹線により首都圏と直結しており、国際空港や国際港湾も有しており、本州日本海側の拠点都市として高い都市機能を備えています。

一方で、広大な越後平野は、農畜産物の一大産地であり、米や野菜、果物、畜産物、花き類などが生産されており、また日本海側に面し、信濃川・阿賀野川の両大河や福島潟、鳥屋野潟、ラムサール条約登録湿地である佐潟など、多くの水辺空間や里山などの自然環境にも恵まれています。

そんな新潟市で、注文住宅を建てるときに気になる住環境を気候、利便性、治安の良さ、3つの視点からお伝えします。

気候

日本海と聞くと、冬の荒々しい波と曇り空というイメージが強いかもしれませんが、新潟市は関東以北の政令市の中では比較的温暖であり、冬の寒さも北海道ほど厳しくはありません。

平均気温が零下になる月はなく、東京とほとんど変わりません。

さらに、日本海を北上する暖流の影響もあり、仙台市や周辺の内陸都市と比較しても、年間平均気温が高いといえます。

利便性

新潟市の中心に位置する新潟駅には、上越新幹線やJR越後線、JR白新線、JR信越本線、JR磐越西線といった列車が乗り入れています。上越新幹線を利用すれば、最速で約1時間40分で東京へアクセスできます。また、駅前からは池袋や新宿へ向かう高速バスも運行されており、所要時間は約5~6時間ほどです。夜行便も利用できるため、早朝に東京へ行きたい場合には便利です。

また、新潟空港からは成田空港への航空路もあり、所要時間は約1時間5分ほどです。新潟空港からは名古屋や大阪、神戸、福岡、沖縄(那覇)、札幌、ソウル、上海、台北などへも直行便が運航されています。

治安

新潟県警の犯罪統計によると、2021年の新潟県内での刑法犯発生件数は7,746件で、そのうち新潟市での発生件数は3,238件で、約42%を占めています。2021年末時点での新潟市の推定人口は約78万人であり、新潟県全体の推定人口は約217万人です。そのため、新潟市の犯罪率は県内のほかの地域に比べてやや高めと言えます。ただし全国的な観点で見ると、2021年の人口1万人あたりの犯罪認知件数の全国平均は約45.2件ですが、新潟市は約41.5件と全国平均を下回っています。したがって、特に新潟市の治安が悪いとは言えません。また、新潟市内の犯罪発生状況を見ると、中央区が最も件数が多く、1,071件となっています。他の政令指定都市と比較すると、2019年のデータによれば、新潟市の1万人あたりの犯罪件数は62.9件で、政令指定都市20市の中では8番目に少ない数字となっています。