中庭のある注文住宅のメリット・デメリットを解説!ポイントや施工事例も紹介
中庭を作ることで、明るくて開放的な家を手に入れやすくなります。この特性は、住宅密集地や狭小住宅などで、近隣の家との距離が近く、外からの視線が気になる方々に特にお勧めです。風通しが良くなるだけでなく、外部からの視線を遮ることで、防犯上の利点も享受できます。
しかしながら、中庭を作ることで建物の形状が複雑になるため、間取りの決定が重要になるばかりでなく、中庭のメンテナンスにも注意が必要です。そのため、この記事では中庭を検討している方々に向けて、中庭のメリットやデメリットに加えて、中庭のある家を建てる際の重要なポイントを紹介します。
目次
「中庭」と「坪庭」の違いは何?
中庭は、壁や建物に囲まれた開放的な空間の庭を指します。屋根に覆われておらず、住宅内に位置しています。形状を問わず、平屋から三階建てまでの住宅に設けることができます。建物に囲まれているため、外からの視線を気にせずにプライベートな空間を楽しむことができ、その使い道は多岐にわたります。
例えば、中庭は子供たちの遊び場として活用できます。特に夏にはプール遊びの場として最適です。また、バーベキューやDIY、ガーデニングなど、趣味のスペースとして年間を通じて様々な活動に使える利点があります。
一方、「坪庭」という言葉も似ていますが、これは1坪ほどの小さな庭を指します。主に観賞やリラックスを目的とした空間です。
中庭を設けることによる5つのメリット!
中庭を作ることで、家全体がより明るく開放的な雰囲気になり、防犯上のメリットも得られます。以下では、中庭の利点に焦点を当て、その魅力を5つご紹介します。
1. 日当たりや風通しが改善される
狭小地や住宅密集地では、周囲との距離が近く、十分な日光や風の通り道が確保しにくい場合があります。このような課題は、中庭を設けることで解決できます。例えば、カタカナの「コ」の字型の中庭では、3面が家の外壁で囲まれ、各窓から光が差し込みます。季節に応じて窓を開け替えることで、常に心地よい風通しを確保できます。
2. プライベートな空間が確保できる
中庭は、主に「ロ」の字型や「コ」の字型、「L」の字型などの3つのタイプに分けられます。その中でも、家の外壁に四面を囲まれた「ロ」の字型の中庭は、完全なプライベート空間です。家の中心に配置されるため、外からの視線を気にすることなく、屋外での自由な時間を楽しむことができます。
3. 防犯性が向上する
道路に面した庭と比べて、中庭は防犯上有利な特徴があります。特に、「ロ」の字型の中庭では、四方を囲まれているため、窓を開けていても外からの視界が遮られます。これにより、外部からの侵入リスクが減ります。特に平屋の場合、大きな窓が多い傾向にあるため、中庭の設置は防犯上重要です。
4. おしゃれで開放的な雰囲気を醸し出す
リビングと中庭をつなげることで、家の内外の一体感を生み出します。また、リビングに大きな窓を設けると、開放感が一層強調され、実際よりも広々とした印象を与えます。中庭に緑を植えることで、自然を身近に感じながら、豊かな気持ちで過ごせます。
5. ウッドデッキなどの設置でスペースを有効活用できる
ウッドデッキを設けることで、リビングとの段差をなくし、移動が容易になります。これは特に、小さなお子様が遊ぶスペースとして適しています。夏にはプール遊びやBBQなど、家族みんなで楽しめる場にもなります。愛犬と一緒にくつろぐ場所や、ガーデニングを楽しむスペースとしても最適です。
中庭を作るデメリットはなに?
中庭を設ける際には、以下の4つのデメリットにも留意する必要があります。それぞれのデメリットとその対策について、解説します。
1. 居住スペースの削減
狭小地に住宅を建てる場合、狭小住宅になることが避けられません。中庭を設けることで、さらに居住スペースが減少することがあります。このため、家族が必要とする居住スペースを確保できなくなる可能性があります。中庭を検討する際には、まず居住スペースを優先的に考慮することが重要です。
2. 中庭やウッドデッキのメンテナンスが必要
ウッドデッキを設置することで利便性が向上しますが、その耐久性には限界があります。天然木よりも人工木の方が耐久性が高いため、長期間使用する場合は人工木を検討することが望ましいでしょう。また、中庭に植栽をする場合は、定期的な落ち葉の掃除や雑草対策が必要です。
3. 雨水の溜まりやすさと排水設備の必要性
ロの字型の中庭は、四方を囲まれているため、雨水が溜まりやすい形状です。このため、十分な排水設備が必要です。特に水はけが悪い場合、湿気がこもりやすくなり、苔や虫の発生リスクが高まります。設計段階で排水設備を十分に検討し、定期的なメンテナンスを行うことが重要です。
4. 建物の複雑な形状と高い建築費用
中庭を設けることで、建物の形状が複雑になり、建築費用が増加する可能性があります。特にロの字型やコの字型は凸凹が多く、建築費用が高くなりがちです。そのため、凸凹の少ないL字型を選択することでコストを抑えることができます。また、中庭に面した部分に壁や窓を設ける際も、費用が増加する要因となりますので、資金計画を慎重に立てることが重要です。
中庭のある家の間取りを考えるポイント
1. 希望の間取りを実現できる土地を選ぶ
中庭を作るには、ある程度の広さの土地が必要です。土地が狭すぎると、中庭を望むサイズに育てることが難しくなり、希望の間取りを実現できないかもしれません。また、土地の形状によって中庭の形も制限されます。例えば、細長い土地の場合は、中庭もそれに合わせて細長くなることがあります。周囲の環境も考慮し、日当たりやプライバシーに影響が及ぶ可能性もあります。希望の間取りを実現するためには、土地選びから専門家のアドバイスを受けることが大切です。
2. 利用目的を明確にする
中庭をどのように活用したいのかを明確にすることで、より効果的に間取りを考えることができます。リラックススペースとして活用したり、家庭菜園や子供の遊び場として利用したりすることが考えられます。目的が明確になれば、それに合った中庭の広さや配置を検討でき、後悔を減らせます。
3. 外からの見え方を確認する
中庭はプライバシーを確保する一方で、外からの視線には注意が必要です。特に、浴室や寝室などのプライベートな空間が中庭に面している場合は、外からの視線が気になることがあります。間取りを考える際には、窓の位置や大きさ、目隠しの工夫を検討し、外からの視線を遮断することが重要です。また、防犯面も考慮し、中庭からの侵入経路や防犯対策にも留意しましょう。
中庭のある家には何坪必要ですか?
中庭を設ける家の必要な坪数は、中庭の大きさや家の構造、家族の人数などによって異なりますが、一般的には30坪以上が必要とされます。中庭を設けることで、自然光を取り入れ、開放的な生活空間を実現できます。ただし、中庭を設けることで室内のプライバシーが損なわれる可能性もあるため、設計段階での工夫が重要です。具体的な設計や坪数については、建築家やハウスメーカーに相談することをおすすめします。
中庭の広さはどのくらいが理想ですか?
中庭の理想的な広さは、家の大きさや生活スタイル、使用目的によって異なります。一般的には、家全体の敷地面積の10-20%を中庭に割り当てると良いバランスが保たれるとされています。例えば、敷地面積が100平方メートルの場合、10-20平方メートルを中庭に充てることが理想的です。ただし、これはあくまで目安であり、家族のライフスタイルや趣味、中庭で過ごす時間などを考慮に入れて設計することが大切です。また、中庭の設計にはプロの意見を取り入れることをおすすめします。
施工事例:
中庭と吹抜が家族をつなげる住まい
注文住宅を建てる前に!新潟市ってどういうところ?
新潟市は、古くから「みなとまち」として栄えてきました。明治22年に市制が施行されて以来、近隣の市町村との合併により人口は約81万人となり、平成19年4月1日には本州日本海側で初めて政令指定都市に指定されました。
整備された高速道路網や上越新幹線により首都圏と直結しており、国際空港や国際港湾も有しており、本州日本海側の拠点都市として高い都市機能を備えています。
一方で、広大な越後平野は、農畜産物の一大産地であり、米や野菜、果物、畜産物、花き類などが生産されており、また日本海側に面し、信濃川・阿賀野川の両大河や福島潟、鳥屋野潟、ラムサール条約登録湿地である佐潟など、多くの水辺空間や里山などの自然環境にも恵まれています。
そんな新潟市で、注文住宅を建てるときに気になる住環境を気候、利便性、治安の良さ、3つの視点からお伝えします。
気候
日本海と聞くと、冬の荒々しい波と曇り空というイメージが強いかもしれませんが、新潟市は関東以北の政令市の中では比較的温暖であり、冬の寒さも北海道ほど厳しくはありません。
平均気温が零下になる月はなく、東京とほとんど変わりません。
さらに、日本海を北上する暖流の影響もあり、仙台市や周辺の内陸都市と比較しても、年間平均気温が高いといえます。
利便性
新潟市の中心に位置する新潟駅には、上越新幹線やJR越後線、JR白新線、JR信越本線、JR磐越西線といった列車が乗り入れています。上越新幹線を利用すれば、最速で約1時間40分で東京へアクセスできます。また、駅前からは池袋や新宿へ向かう高速バスも運行されており、所要時間は約5~6時間ほどです。夜行便も利用できるため、早朝に東京へ行きたい場合には便利です。
また、新潟空港からは成田空港への航空路もあり、所要時間は約1時間5分ほどです。新潟空港からは名古屋や大阪、神戸、福岡、沖縄(那覇)、札幌、ソウル、上海、台北などへも直行便が運航されています。
治安
新潟県警の犯罪統計によると、2021年の新潟県内での刑法犯発生件数は7,746件で、そのうち新潟市での発生件数は3,238件で、約42%を占めています。2021年末時点での新潟市の推定人口は約78万人であり、新潟県全体の推定人口は約217万人です。そのため、新潟市の犯罪率は県内のほかの地域に比べてやや高めと言えます。ただし全国的な観点で見ると、2021年の人口1万人あたりの犯罪認知件数の全国平均は約45.2件ですが、新潟市は約41.5件と全国平均を下回っています。したがって、特に新潟市の治安が悪いとは言えません。また、新潟市内の犯罪発生状況を見ると、中央区が最も件数が多く、1,071件となっています。他の政令指定都市と比較すると、2019年のデータによれば、新潟市の1万人あたりの犯罪件数は62.9件で、政令指定都市20市の中では8番目に少ない数字となっています。